技術の進歩と折衷
(文春オンラインより)
ヴェイパーフライがトラックレースで禁止となり、高校陸上にまで広がっています。
地区大会から採用されることとなり、改めてその影響力の強さを実感します。
さて、そもそもなぜヴェイパーフライが禁止になったのか。
その一つにありえないくらいの記録ラッシュがあります。
箱根駅伝,東京マラソン,ダイヤモンドリーグ,来年行われるであろう東京オリンピック…
その影響力ははかり知れません。
技術の発達が急すぎたからでしょうか?
https://note.com/ksyu1run/n/n60c56841a706
さて東大箱根ランナーとして知られている近藤秀一さんはnoteで数値化された規制を提唱しています。
実際に5センチという基準のもと明確な基準が示され、これをもとに大会が運営されることになりました。
ただ、この規制が抑止力になってはいけないと思います。
折衷は抑止力と隣り合わせだと思います。
折衷することで制約されるものもある。
それを理解しておかないとこの先のスポーツメーカーの未来がありません。
明日の記録,新しいチャレンジのための純粋な姿としてのスポーツは残すべきです。
そのために当然速く走れるだけではなく、足を守る、どこでも履ける、購入しやすいなど新しい未来を作っていく要素を削ぎ落としてはいけません。
これを機に改めて規制側も考えて欲しいです。
折衷とは何か、求めるスポーツの未来とは何か、考えて次に進めてもらいたいです。
そうしなければ、ヴェイパーフライは魔法のシューズとして終わってしまいます。
また今回の件から発展させると、NIKEは常に先をいっているように感じました。
マイケルジョンソンの永久不滅といわれた記録、アリソンフェリックスの4種目制覇、キプチョゲのマラソン1時間台の可能性など…
常に想像の一歩先を行くのはNIKEです。
もちろん、カールルイスがMIZUNOをこよなく愛していたこと、ワーホルムがNIKEからPUMAに切り替えたことなどNIKEが全てではありません。
しかし、人類の可能性を模索した点で大いに成功しているように感じます。
技術革新のスピードが速いのです。
全人類に向けてシューズを発信しているのです。
小学生の頃、MIZUNOやasicsよりもNIKEのウエアや下敷きを使っている子が多くありませんでしたか?
シューズは瞬足、でもウエアはNIKEやadidasみたいな。
アメリカ発のブランドですが、とっくに日本に浸透しています。
それに対し、asicsやMIZUNOなんかは中学生の最初のスパイクで知りました。
日本のメーカー言えども海外ブランドと比較するとかなり埋まってしまっているのです。
マラソン大国ケニア,アジアトップの中国,アメリカに追いつき始めたイギリス,ブラジルのリレーチームなどみんな契約はNIKEです。
まさしく世界中です。
ナショナルチームはウエアから素材までこだわります。
その中で、世界を見渡すと圧倒的にNIKEが支持されているのです。
最近なんかは、エアズームビクトリーなど技術の応用も見られます。
レースを見てみてください。
ずらーっとNIKEのスパイクです。
NIKEの技術力の強さ、それに対する信頼度は圧倒的なのです。
正直、他のブランドと折衷できるかというと難しいと思います。
株価なんかもいま全然違いますからね。笑
他のブランドももちろんいい所たくさんありますよ。
asicsはピンレススパイクを登場させたこと、MIZUNOは驚異のリターン率を誇る新シューズの開発、シューズ全体を高反発化させたニューバランス…
技術は進んでいますし、NIKEに対抗から生まれた技術の賜物です。
人が競争するように技術も競争させ、進歩させていくことが今後のためにもなるはずです。
これをいってもメーカーは動かないと思いますが、考え直すきっかけになればと。
あとは、その技術の進歩にヒトがどう合わせるか。です
本来は、そこに技術との折衷が見られるべきです。
技術を平均化してしまうのではなく、高い技術レベルにヒトが追いつけということ。
ここに本テーマである、技術の進歩と折衷の着地点が見出せます。
みなさんも自分のシューズを何十倍にも生かして下さいね!!!!!
シューズをもっと知ると自分の走りも必ず変わります。
記録は足からも変えていける。