トップアスリートの特権
速い人が受ける特権って知っていますか?
桐生さんが何でいつもasicsのウエアを着ているのか?
当たり前のことからこんなことまで!?という特権まで解説していきます。
内容
1 特権
2 彼らの受ける縛り
3 この差の埋め方
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1 特権
トップアスリートはどんな特権なのでしょうか?
ここではこの特権についてを解説します!
1つ目は皆さんも知っていると思いますが、多くのトップアスリートはスポーツ会社と契約していること。
大迫さんはいつもNIKEのユニフォーム着ていたり、桐生さんはasicsだったり、橋岡くんはMIZUNOであったり、と人によってスポンサーと呼ばれる契約を結んでいます。
中には契約を結ばず、自分の好きなようなスパイクを履いているアスリート(2017年のサニブラウン君みたいな)もいますが、大抵は何かしらのスポーツ会社で統一されています。
要は、会社がその選手を見込んでいるのです。
選手はスパイクやユニフォーム、練習着を無償で提供してもらうかわりに結果を出さなければいけません。
一方、スポーツ会社も選手が結果を残すと、名前を売ることができるし、生放送で自社の製品が映ります。
- あの選手が来てる○○私も欲しいな…
- ○○ってどんな会社なんだろう?
1人でもそんな人が生まれたら、たちまち会社の利益につながります。
また陸上競技の場合、トップ選手は、栄養学やメンタルからオリンピアンとの対談など様々な機会に恵まれます。
育成強化チームがトップ選手をオリンピックで勝たせる、名を残すためにあらゆる面からサポートをするのです。
例えば、栄養学ならそこに"味の素"が協力していることや、オリンピアンなら室伏さんの経験談を対話形式で受けることができるなど普通の人にはできない体験ができます。
そうした人たちも、選手が結果を残すことで名前を世に広めるチャンスとなるのです。(室伏さんは既に広まってますが笑)
このように考えていくと、私たちとトップアスリートには与えられる権利が全く異なります。
トップアスリートって羨ましいですよね…笑
でも、彼らは権利があるからこそ障壁もあるのです。
皆さんは何でも貰えるし、知識も増えるからいいな〜と思いましたか?
果たして全てがいいことずくめなのでしょうか?
次の章で解説していきます。
ポイント
トップアスリートには、スポンサー契約から栄養学の授業まで色んな特権があります。私たち一般人とは全く異なるのです。
2 彼らの受ける縛り
先ほど、全てがいいことずくめなのでしょうか?と怪しげな問いをぶつけました。
どういうことなのでしょうか?
あくまで私的な意見なので、流してもらっても構いません。
彼らには特権を得られる代償として次のような障壁にぶつかると思います。
①常に結果を求められるため思考が結果主義に変わってくることがある。
②他社の製品が自由に使えない。
③特権を失ったときの喪失感が強い。
こんなイメージを持っています。
①からみていくと、まずは結果を残さないとスポンサーは自分から離れていくことになります。
その人を見込んで企業側も援助を決めたわけですから、その"可能性"が低くなると離れていくのは当然ですよね。
もちろん、どんなに結果が出なくてもサポートを継続してくれるような優しい企業だってあります。
しかし、現実問題として大抵は前者のような企業ばかりです。
そうなると、選手としても結果を出さないと陸上競技が自由にできなくなる…という不安にさらされます。
結果、結果、結果…と成果主義のアスリートに陥りやすいのです。
それもいつの間にか……
次に②はそんなに大きな話ではありません。
スポーツ会社と契約を結んだ場合、試合やユニフォームは基本的にそのメーカーの製品を身につけることになります。
契約選手とはそういう条件なのです。
無償て支給するから絶対着てねみたいな感じです。
その条件がある中で、別のメーカーの製品を使っていたら契約違反になってしまいます。
③については深刻ですね…
スポンサー契約が終了してしまうと、それまでの無償提供や資金援助といった特権は失われてしまいます。
するとどうなるか?
海外遠征も自費になってしまうし、場合によっては練習場所がなくなってしまう。
お金や環境といったトップを目指すための要素を削ぎ取られるのです。
これは選手にとっては機会損失です。
場合によっては、選手生命を断つことになる非常に危ない状況に陥ります。
そこから再起を図って…なんてアスリートもたくさんいますが、結果を残せてないから切られてしまったために実際には険しい道のりになるのです。
そう考えると、幸せに思えるトップアスリートの選手生活も最高!とは言い切れませんよね。
(※ただ、あくまで1人の陸上競技ファンの視点だと思って頂けると)
ポイント
成果主義化する恐れがあること、他社製品が使えないこと、特権の喪失感があること。この3つの縛りがトップアスリートにはあると考えます。
3 この差の埋め方
では、トップアスリートとの差を埋めるには?
どうやったら追いつけるの?
こうした疑問に答えていきますね。
実はこれまでにもトップアスリートとの差の埋め方は話してきました。
どんなのがありましたっけ???
- 時間の効率化をはかること(第54回)
- 速い選手の動きをYouTubeなどで見る(第12回)
- 生活習慣を見直してみる(第53回)
などなど、色んな回でこの差を埋めるアイデアは紹介しています。
忘れそうになったら、昔の記事をぜひ見返してみることをオススメします。
また"自分なりに"勝ちルートを見つけ出すことも頑張ってみましょう。
このレースはうまくいった!ってこと誰にでもありますよね。
1週間のスケジュールは?朝何食べた?当日のアップは?どうやって気持ち作った?
こうして自問自答していくことで、自分がなぜ勝ったのかが見えてきます。
もちろん、負けたレースを振り返ることも大切です。
そうしないと次勝つことはできないから。
でも、勝った時何で上手くいったか1日中考えたことありますか?
嫌なイメージはきっとないはずです。
むしろこっちを考える時の方が楽しいです。笑
勝った理由を見つけることで、それがやがて自分の武器になります。
技術という武器も大切ですが、
あなたにしかない武器を見つけることの方がもっと試合では強さを発揮します。
勝つ人は、その人専用の武器があるのです。
ポイント
トップアスリートに近づくための1番の手段はあなたにしかない武器を持つこと。そのために勝ったレースを振り返ることも大切になります。
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まとめ
今回はトップアスリートの特権について解説していきました。彼らにもメリットデメリットは必ず存在します。そしてもっと大切なのは、あなただってそこに近づけるし、越えられること。
※コロナの流行は嫌かもしれないけど、逆手を取りにいこう。コロナのお陰でと言える日にしたいよね。