【第8回】テレツコーチと小出監督
小出監督は4月にお亡くなりになりました。
80歳、まだまだって思ってたのに。
佐倉に所縁のある小出監督は80年代、黄金世代を築いた名伯楽です。
インターハイ複数出場なんて当たり前だったチーム、短距離から長距離、フィールドまで、、、すごすぎる。
徹底的に追い込む日を設けてたようです。ただスパルタは絶対にしない。
当時の陸上といったらスパルタは当たり前、そんな時代にまだ少なかった“褒めて伸ばす”指導をしていたのが小出監督です。
そんな監督のもと、無名選手が全国や国体に出場し、優勝や入賞をする。
では、一体どういった指導をしてきたのか。
自分が目にしてきたありのままを伝えます。
競技場で練習してるときに、走っている選手に逐一タイムを伝える(本当に周回ごとに)、ここからグッと乗せていきな!できるぞ!と鼓舞する、あとは笑っとる。笑
あとはどの選手に対しても目を離さず練習をみている。これってなかなか出来ることじゃない。
そんな選手からみてもかっこいいなと思える指導をしていたのを目にしていました。
そんな監督の特徴は、サーーっとまとめようとかグッと耐えて耐えてなど抽象的な言葉をかけていたことです。
最初はこれで通じるのかなと半信半疑で見ていました。
が驚くほどに走る選手の動きが変わってきたのです。もちろん実業団ということもあり名の知れた選手もいたため(鷲見選手など)、選手の力が高いのは間違いないです。
ですが、どんな選手であろうと目に見えるくらい動きのキレやスピードが上がってきたんです。あれは未だに忘れません。
そしてあれをみたときに、俺も400で使えるんじゃないのかと思いました。
そう、感覚をコトバにしているんです。
どんな種目であろうと感覚ってあるはず。
それを言葉として脳裏に焼き付けるんです。
自分の思う感覚と選手の持つ感覚っていうのには大きな溝が存在していると思います。
そんな溝を埋めるのが、擬態語。
その言葉の意味は伝わらない。でも、走っているからこそ何かが伝わる。
なんか、そんな風に思えるんです。
自分が高校生の頃、学校終わりでそのまま競技場に向かうと、よく顔を出していました。
だから、今日は何ていうかなってものすごく楽しみだった。
今はもういないけど、感覚をコトバにして伝える達人、また年齢の垣根を越えて選手に近づいた監督、だからみんなすごいっていうんだろうなって。
一方で、トムテレツコーチ!ヒューストン大学陸上部のコーチを現在もされています。
彼はpushとpressを使い分けます。(ちゃんとまだ理解しきれてません😰)
同じ押すにも種類があるようで、2つの意味合いは全く違うと考えています。
確かpushはスタートからの加速の際に、pressは体が起き上がってから体を乗せる動きにする過程に使っていたような。(間違ってたらすいません)
ある意味でテレツコーチもコトバの達人な気がします。
日本語では、〜を押す(に力をかける)でまとめられてしまいますが、ここに異なる意味を与えたことがすごいなと思います!
彼は、理論的に改善していく指導方法です。
セットで体を起こすとき、前は90°後ろは135°と数字として提示しています。
小出監督とは別なアプローチをとっていますが、何か似ていることはありませんか?
何か納得できるんです。
数字的にはそうだろって思う人もいるはずです。🤔
やってみてください。びっくりするぐらいスタートで差つけられるんで。
結局のところ、2人はオリンピック優勝者を育てカタチで結果を出しています。🥇🏆
でも、彼らの指導は誰にだって出来ることなんです。
それを選手に近づいて伝えること。選手からだって学ぶことができます。
そんな偉大なお二人方の指導がとっても好きです。
オリンピアンの走りから学ぶ人は多いけど、コーチや監督の指導を学ぶことだって大事な「練習」
アプローチを多様化することで、見える世界がもっと広がるはず。
【選手に近くて、感覚をコトバにする名伯楽なお二人、国も指導種目も違えど根本は同じ。出来ないと思われてきた事を成し遂げる手伝いを納得できるコトバですること。】
書いてて最高だった!!!
次回は応援のチカラについて!📣
チーム力はここでも試される。
選手がもっと勝負できる場所は誰だって作れるんです。
新人戦前だからこそ、伝えておきたい。また、やってきた人にも伝えたい。